1991
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シンプルな楽曲の多い6枚目。約5年のブランクを経て、私の好きなEBTGに戻ってきました。個人的に初期に続く、第二期黄金期と名付けています。
突然全くのアコースティックに戻ったというわけではありません。曲の優しさが帰って来たような気がしただけです。そして「暗い」と言われた時代が長かったのですが、紆余曲折を経て明るくなったと思います。
おそらく、それは初めての二人でのセルフ・プロデュースのせいでしょう。やりたいことがどんどん膨張していった感のあった彼らが、それを実現した後、音づくりの上で原点に戻ったというところでしょうか。この頃デビューからほぼ10年経ちました。全体的にバランスの取れた、まとまったアルバムだと思います。ジャケットもかわいい。
「Old Friends」と「Politics Aside」がきれいです。「British Summertime」もちょっと暗めだけど、いい曲です。他に「You lift me up」「Boxing and pop music」あたりがいいですね。
初期のプレスには「Love is strange」が入っていません。私の買ったのにも入ってませんでした。
- LP
- UK盤:Blanco Y Negro/WEA 9031-75308-1 (1991)
- CD
- UK盤:Blanco Y Negro/WEA 9031-75308-2 (1991)
- UK盤 [digipak gatefold promo]:Blanco Y Negro/WEA SAM 892 (1991)
- US盤:Atlantic 82322-2 (1991)
- 日本盤:VAP/Toy's Factory TFCK-88820 (1991)
- 日本盤:VAP/Toy's Factory TFCK-88825 (1996)
- 日本盤:サブスタンス BSCP-30062(2002.7.24)
2013
disc 1の“Twin Cities”の“Wildwood Remix”と“The Green Plains A Cappella Mix”はシングル“Twin Cities”に収録されていたもの。“Politics Aside”のインストはシングル“OLD FRIENDS”に収録されていたもの。ほかデモが3曲入ってます。
disc 2は日本で出た「accoustic」ではなく、アコースティックなEPたち(だからsがつく)なんですね。“Covers EP”の4曲、“The Only Living Boy In New York”の4曲、“I DIDN'T KNOW I WAS LOOKING FOR LOVE”の4曲。その後はデモとライブです。カバーはすべて未発表ですね。
“I Didn(t Know I Was Looking For Love”のデモは1994年に発表された“Rollercoaster”のEPに収録されたもの。「サーティーン」のスタジオデモですが、これはアレックス・チルトン率いるビッグ・スターが1972年に発表した曲。
あとはライブ。トロントのバサースト・ストリート・シアターの1994年のライブから2曲。うち、「コットン・クラウン」はソニック・ユースが1987年に発表した曲。
ロンドンのクイーンズ・シアターの1992年のライブから1曲。キャロル・キングの「ウィル・ユー・スティル・ラブ・ミー」のカバーです。スタンダード・ナンバーですが、トレイシーが歌うと泣けますね…。
ハマースミス・オデンの1990年のライブから2曲、うち「レット・イット・ビー・ミー」はエバリー・ブラザーズのスタンダード・ナンバーです。「バック・トゥ・ジ・オールド・ハウス」は 1984年に発表されたスミスの曲。シングル「ホワット・ディファレンス・ダズ・イット・メイク」のB面に収録されていました。
残るはミネアポリスのセント・ポール・ワールド・シアターの1990年のライブから1曲、マンチェスターでのライブから1曲となっています。この“Apron Strings”と“Fascination”は「acoustic」に収録されていたのと同じものです。
- CD
- UK盤:Edsel Records UK (2013.11.11)