だいたい戦争というものは、われわれがあまりに怠惰で、あまりにも安易で、あまりにもいい加減だからこそ起こるのだ われわれは心のどこかで、ひそやかに戦争を認め、許容しているからこそ、神の名において、戦争が堂々とまかり通ってしまうのだ。 ある人物は語った。戦争の時だけ、人が人を殺すことが許される。なぜかといえば、自分の欲望や利益のために人を殺すのではなく、すべての人間の幸せのためだと思い込んでいる。その考えの上にたって、きみは、われわれ人間が平気で死ねるのだと思っていたら、それは大きなまちがいである。 もし死んでいく人間の顔を見たら、きみは必ず気づくはずだ。人間は苦しんで死ぬのだ。苦しみながら、いやいや死んでいくのだ‥