SONY 1997年3月19日 SRCL-3769
箱根にある陽水の別荘で奥田民生と山ごもりをして作った曲を中心に構成されたアルバム。本当に共同で作ったために「井上陽水奥田民夫」という(中黒すら入らない)名前で双方のレコード会社から同内容で同日に発売されることとなった。但し、「月ひとしずく」は小泉今日子自身が作詞に加わっており、すでに彼女に提供されていた曲。本人が主演の「僕が彼女に、借金をした理由」のテーマ曲である。また、PUFFYに提供された「アジアの純真」は奥田民夫が陽水に作詞を依頼し、PUFFYのデビュー曲となっている。
陽水のボーカルがメインになっているものは以下の通りである。
- 佗び助
- 相当な決意
- ショッピング
- カラフル
- AとB
- 手引きのようなもの
- ありがとう
- アジアの純真
「2CARS」が陽水のボーカルではないものの、とても好きな曲だ。小雨の高速道路で聞きたい。タイトル曲「ショッピング」ではあまりの楽しさに途中で陽水が笑ってしまって、吹き出しそうになっている。そのままのテイクを使うところがすごいが、楽しさが伝わって来るので良しとしよう。これってブギウギ…?
と思うと、いきなり「意外な言葉」でブルースっぽさがずっしり。「2500」ではまたスライドギターがブルースっぽさを感じさせる。
「AとB」のイントロはThe Beatlesの"And I love her"を彷彿とさせるが、中身は全然違って、ザ・ロネッツの"Be My Baby"みたいでもある。「月ひとしずく」はGeorge Harrisonの"My Sweet Road"のようだ。
「ありがとう」はキリンのCMソングに使われ大ヒット。PVではSME社長とForLife社長と井上陽水、奥田民夫の4人で雀卓を囲んでいる。そういえばフォーライフはその後SMEに営業権売ってしまったのだった。イントロはThe Beatlesの"If I Needed Someone"にそっくりだし、間奏のハープシコード風ピアノは"In My Life"だ。
しかし、ほかの曲も「あ~どっかで聞いた!」という曲ばかり。思い出せなくてイライラしてくるので、あまり考えないようにしている。奥田民夫という人は本当に研究熱心で、ビートルズサウンドのみならず、多くの洋楽のエッセンスをうまく処理して楽しい曲を作ってくれる。デビュー当時ドリカムの中村正人のことを勉強熱心な人だと感じたこともあったが、奥田民夫はそれ以上だ。
作詞 | 作曲 | ||
1 | 侘び助 | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
2 | 2 CARS | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
3 | 相当な決意 | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
4 | ショッピング | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
5 | 意外な言葉 | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
6 | カラフル | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
7 | 2500 | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
8 | AとB | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
9 | 月ひとしずく | 井上陽水・奥田民夫 ・小泉今日子 | 井上陽水・奥田民夫 |
10 | 手引きのようなもの | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
11 | ありがとう | 井上陽水・奥田民夫 | 井上陽水・奥田民夫 |
12 | アジアの純真 | 井上陽水 | 奥田民夫 |