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02/25

2013

世界の果てでも漫画描き 3 チベット編/ヤマザキマリ

世界の果てでも漫画描き 3 チベット編集英社クリエイティブ 2013.2.28 ISBN978-4420220583

世界中を旅するヤマザキマリさんのこのシリーズはエッセイ漫画作品の中では一番ご本人の「らしさ」が出ているように思えます。この巻はシリア編、パリ・ルッカ編、チベット編が収録されています。

シリア編はまだ日本とシリアを行ったり来たりしていた頃のようで、少し前のお話だと思いますが、パリ・ルッカ編は2011年10月の「Lucca Comics & Games 2011」と2012年3月の「Salon du Livre 2012」のお話、チベット編は2012年の夏の旅行のお話です。

ヤマザキマリさんは2012年3月にパリの「Salon du Livre 2012」に行かれ、萩尾望都先生と対談なさいました。どうも現地に行って見てこられた方のお話では、対談というよりはそれぞれお話されていたようなんですが。作品の接点は表面上はあまりないですから、それも当然のことかと。でも心の師匠と描かれているので、子供の頃好きだったのでしょう。この時、萩尾先生はヤマザキマリさんに「日本で猫が恋しくなったら来てね」とおっしゃったんですね。それで2013年の新年会にご訪問となり、串揚げ会につながるわけですね。

高山病になったチベット編はtwitterで拝見していたので、すごく最近な感じがします。大変そうだなと思いましたが、そうですか、基本、お一人旅だったんですね。それは大変だというか、無謀な...。

本書を読むと著者が本当に旅に出ないといられない方なんだなというのがよくわかります。

音楽でも小説でも漫画でも、作家の人となりは二の次で、作品だけを見るようにと、物心ついた頃からたたき込まれて来たので、こういうことを書くのは心苦しいのですが、どうもヤマザキマリさんの場合、作品よりご本人が気になる存在です。もちろん作品も好きなのですが。創作漫画<エッセイ漫画<文章のエッセイという感じで、よりご本人にダイレクトに近いところに興味をもってしまい、最近では出演されたテレビをマメに見ていたりします。

もちろん、作品をこれからもずっと読み続けていくつもりです。ここにはまだ書けていませんが、少なくとも単行本は全て読んでいますので。