オーミ先生の微熱 第1巻/河内遙
小学館 2010.11.3 (ビッグコミックス) ISBN978-4-09-183490-4
先生と生徒というテーマは「真空片戀パック」からあったものですが、今度は男性同士です。一昔前は青年誌にBLは御法度でしたが、「きのう何たべた?」あたりからプラトニックならありという感じになってきたようです。オーミ先生は熱血教師ですが、ほとんどのことに下心ありなので、何だかなぁという感じがかえっていいです。ストレートに熱血なのは読者は受け入れにくいですからね。
鳥飼さんは杉本くんが好きだったんだろうなという描き方をしていますが、それを現在にまで引っ張っているようには見えず、そうなると近江くんのことをどう思っているのか、おいおいわかるでしょう。単行本を読む限り、杉本くんは鬼籍に入っているような感じですが、後で登場するのかもしれません。
青年誌と少女誌では読者の数がわけが違います。女性誌を読む男性はもちろんいますが、青年誌を読む女性の数には比較になりません。いよいよ河内遙も青年誌に進出か、と歓迎すべき事態だったのですが、月刊誌1本と各月刊誌1本にプラス週刊誌というのは無理でした。もともとずっと一人で全部描いて来た人で、アシスタントを導入するのはおそらく2009年後半頃からではないかと推察しますが、それもかなり限定的だったようです。どうやら8話を9号分に載せているところを見ると、毎週ちゃんと載せていたようですね。現在休載中ですが、女性誌の方の連載が終われば復活するでしょう。
■初出誌
『週刊ビッグコミックスピリッツ』No.30~38(2010年)