大貫妙子と小松亮太 コンサートツアー「Tint」
9月のBillboard Live 東京でのライブの方がいいかなと思いましたが、去年見たので、新しいアルバムの新しいメンバーでのチャレンジを見届けようと「Tint」ツアーに参戦。Bunkamuraオーチャードホールというのは、クラシックも多数演奏する場所なので、繊細な音作りの人が好むホールなのでしょうか。弦の音がよく響いて、それに大貫さんの声がよく乗って、美しいコンサートでしたね。
今回はアルバムと同じ、繊細だけど情熱的なタンゴのバンド。私は現地に行ったこともある、長年のアルゼンチンサッカー・ファンなので、基礎的なタンゴの曲は一通りは聞いています。バンドネオン、バイオリン、ウッドベース、ギター、ピアノという楽器たち。バンドネオンは確かに特殊な音ですが、特にバイオリンを筆頭に弦の響きは素晴らしい。「Pure Acoustic」の弦楽四重奏団のことを思い出します。タンゴ・バイオリンの専門家・近藤久美子さんはクラシックとはまったく別物の、乾度の高いリズミカルな音も素晴らしいのですが、弾いている姿も本当にカッコいい。大貫さんが歌っているとき以外の時間、小松さんをすり抜けて近藤さんに目が釘付けでした。小松亮太さんとの息もぴったり!ってご夫婦なので当たり前ですが。
弦の音を充分に楽しみましたけれど、やっぱり大貫さんの歌声が一番美しい。
全16曲中7曲がインストゥルメンタル=小松パート(&国府ソロ)のため、大貫さん、結構出入りが多く忙しい。「Tint」から全曲やりました。それ以外は小松パート追加で「風の詩」「五重奏のためのコンチェルト」「ラ・クンパルシータ」と国分さんのソロ。大貫さんパートで追加されているのは「横顔」と新曲の「山のトムさん」だけですね。
ドラマ「山のトムさん」(WOWOW2015.12.26放映予定)の音楽を担当されたということで、その主題歌を最後に歌いました。新曲です。小林聡美、もたいまさこ、市川実日子の三女優が会場にいらしてるとのMCがありました。私は残念ながらお見かけできませんでしたが、「見た」というツイートが流れてました。「2013年の「パンとスープとネコ日和」以来ですね。
2015年10月16日(金)19:00開演、20:45終演
Bunkamuraオーチャードホール
■セットリスト
1.風の詩~THE 世界遺産(小松亮太)[inst]
2.横顔(作詞・作曲:大貫妙子)
3.Hiver(作詞・作曲:大貫妙子)
4.ハカランダの花の下で(日本語詞:大貫妙子/作曲:エクトル・スタンポーニ)
5.1980年代(作曲:オマール・バレンテ)[inst]
6.我々はあまりに若かった(作曲:レオポルド・フェデリコ)[inst]
7.突然の贈りもの(作詞・作曲:大貫妙子)
8.エトランゼ(作詞・作曲:大貫妙子)
9.You Tune My Heart(国府弘子)[inst]
10.リベルタンゴ(作曲:アストル・ピアソラ)[inst]
11.五重奏のためのコンチェルト(作曲:アストル・ピアソラ)[inst]
12.ホテル(作詞:大貫妙子/作曲:小松亮太)
13.Tango(作詞:大貫妙子/作曲:坂本龍一)
14.愛しきあなたへ(作詞:大貫妙子/作曲:小松亮太、大貫妙子)
en 1.ラ・クンパルシータ(作曲:ヘラルド・エルナン・マトス・ロドリゲス)[inst]
en 2.山のトムさん(作詞・作曲:大貫妙子)
■出演
大貫妙子(ボーカル)
小松亮太(バンドネオン)
国府弘子(ピアノ)※ゲスト
近藤久美子(ヴァイオリン)
天野清継(ギター)
鈴木厚志(ピアノ)
田中伸司(コントラバス)