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2014年9月21日

2014年9月21日

大貫妙子 40th ANNIVERSARY LIVE / ENCORE

大貫妙子 40th2014年春、東京国際フォーラムでの40周年記念コンサートがあったのだが、日程的に行けなかった。それをWOWOWで放送され、うっかり見てしまい、ひどく後悔した。すると、ビルボードで追加公演をやってくれるというお知らせが来た。とてもありがたい。

「ピーターラビットと私」がオープニング。「海と少年」の後、まだ録音していない曲をやると語り出したら、「違う」との声が。一曲飛ばそうとしたらしい。その曲が「新しいシャツ」と聴いて驚く。飛ばさないで下さい、大事な曲を。生フェビアン・レザ・パネのピアノ。本当に、特別個人的な思い出があるわけではないのに、聴いていると自然と涙がこぼれる。夢のよう。

おたがいがとても必要だった頃、苦しみも多くて、眠れぬ夜には山ほど手紙を書いた

「朝のパレット」というのは新曲で、まだレコーディングもしてない。曲をつくって、レコーディングして、ツアーに出る、というのをずっとやり続けてきたから、これから先は曲をつくって、ライブで歌いこなしてからレコーディング、というのをやりたい、それが以前から理想だと思っていたとのこと。曲をそんなにたくさん送り出すわけでもないし、と。ご自分のペースでつくられたいのだろうと思うのだけど、1年2曲で5年かけて1枚、というのは、ちょっと...もうちょっと3年に1枚くらいにしていただけないでしょうか?

東京国際フォーラムのMCでも話していた、ツインドラムの説明。ドラム1台では足りない曲が多い。その場合通常はドラムとパーカッションで行くかもしれないが、そうするとラテンっぽくなって、ちょっと違うのだと。と言いながら、「Berimbau Do Bem」を演るという...これはブラジル音楽では...?

「夏に恋する女たち」でカーテンががーっと開いて六本木の夜景が現れたときは、あざといと思う前にゾクッとした。30年以上前の六本木を舞台にしたトレンディドラマ(の走り)の主題歌だった。「もう私の育った東京ではない。当時から見たら、まるでSFですが、人は変化を受け入れるものです。」伊藤銀次がドラマの音楽を担当し、主題歌に採用したといういきさつがある。

「Happy-Go-Lucky」はくさくさすると、繰り返し聴いてしまう。

晴れた日には すれちがうひとがみんな しあわせに見える時がある
いつも何かにおこっている自分が なんだかばかに見えるわ

「都会」は本当に初期の頃だった。まだSugar Babeの頃に近い感じ。都会を去ろうという曲なのだけど、オシャレというなんだか矛盾する曲だなと思っていた。"その日暮らしはやめて、家に帰ろう一緒に"というフレーズがずっと頭に残っていた。

「はるかなHOME TOWN」京成スカイライナーのCMに使われた曲で、ライブでは非常に珍しい(女性版(1)女性版(2)。男性版は見あたらないが、あったはず)。


ところで、私にとって大貫妙子は、音楽を聴く年齢としては、物心つく前から聴いていたような数少ない存在だ。中学生くらいかもしれない。以来、新譜が出れば必ず買う、という類の追いかけ方はしていないが、気付くとふとLPやCDを買って聴いている。無理に情報を追いかけることはしていないが、本当に日常的に自然と聴いていた、そんな存在だった。余計なへ理屈が入る前に聴けたのが良かったのだろう。日本の女性ボーカリストの中で一番長く聴いていて、一番好きな人。リアルタイムでは「Cliché」の頃から聴いている。すぐにSugar Babeに戻って、また一からぽつぽつと聴いていたような記憶がある。

一声その声を発すれば、その場を一瞬で自分の世界にしてしまう力のある人。この生声、歌いっぷり。夢のような時間でした。

Billbaord Live Tokyo
2014年9月19日1st 19:00-

Vo: 大貫妙子
G: 小倉博和
B: 鈴木正人
Ds: 沼澤尚
Ds: 林立夫
Key: フェビアン・レザ・パネ
Key: 森俊之


セットリスト
(1st)
1. ピーターラビットとわたし
2. 海と少年
3. 新しいシャツ
4. 朝のパレット
5. Berimbau Do Bem
6. 夏に恋する女たち
7. 船出
8. Happy-Go-Lucky
9. Time To Go
10.都会
11.ファム・ファタール
en はるかな HOME TOWN

(2nd)
1. ピーターラビットとわたし
2. 海と少年
3. 新しいシャツ
4. 朝のパレット
5. Berimbau Do Bem
6. 夏に恋する女たち
7. 船出
8. Happy-go-Lucky
9. Time To Go
10. 都会
11. ファム・ファタール
en1. 突然の贈り物
en2. はるかな HOME TOWN