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2008年3月20日

ユリイカ 2008年3月号 特集・新しい世界文学

ユリイカ 2008年3月号 特集・新しい世界文学「ユリイカ」の海外文学全般特集。最近海外文学を取り上げる頻度が低いので、年2~3回くらいのペースでやってもらいたい。今回の特集で特に注目したのが、ドイツ文学とラテンアメリカ文学。ドイツ文学の解説は瀬川裕司。瀬川裕司と言えばドイツ映画の人...と思っていたのだけど、考えてみたら、そんな狭い範囲のわけがないか。ベストセラーで話題のダニエル・ケールマン「世界の測量―ガウスとフンボルトの物語」(三修社 瀬川)2008年春刊だそうだ。楽しみ~。あとは、モーニカ・マローン「かなしい生きもの」とウーヴェ・ティム「カレーソーセージをめぐるレーナの物語」あたりを読んでみようか。

収録作品の中で気になったのが以下。

イグナシオ・パディージャ(メキシコ)「動物小寓話」Ignacio Padilla, "Bestiario Mínimo", 2001 久野量一訳
エドムンド・パス=ソルダン(Edmundo Paz Soldán, ボリビア)「夕暮れの儀式」"Ritual del atardecer", 1998 安藤哲行訳
セサル・アイラ(César Aira, アルゼンチン)「悪魔の日記」"Diarion de un demonio"収録 久野量一訳
※セサル・アイラは映画『ある日、突然』の原作として知られる。
ロベルト・ボラーニョ(Roberto Bolaño チリ)「ジム~我慢ならないガウチョor鼻もちならないガウチョより」"Jim:El gaucho insufrible,2003"久野量一訳

ラテンアメリカ文学は「ブーム」以後の作家がなかなか日本に入ってこない。ガルシア=マルケスやバルガス=リョサの新作も良いが、そろそろいいかげん新人のを読みたい。別に私は「マジックリアリズム」に限って好き、というわけではないし、南米の人ならなんでもいいというわけでも、もちろんない。ただ、ちっさい話(身近な、卑近な話)があまり好きじゃないというだけだから。

以下は今後なんらかの形でひっかかってくるかもしれないので、キーワードとしてメモをしておく。下で読んだことがあったのはホルヘ・フランコだけだ。というか、それしか翻訳されていないのだから仕方がない。


「ウォークマンと短篇を」
アルベルト・フゲー/セルヒオ・ゴメス(チリ)

「マッコンド」
ロドリーゴ・フレサン/ファン・フォルン/マルティン・レットマン(アルゼンチン)
サンティアゴ・ガンボア(コロンビア)
エドムンド・パス=ソルダン(ボリビア)
ホセ・アンヘル・マニャス/マルティン・カサリエゴ/ライ・ロリガ(スペイン)
ホルディ・ソレール/ナイエフ・イェヤ(メキシコ)


「クラック宣言」
ペドロ・アンヘル・パロウ/エロイ・ウロス/イグナシオ・パディージャ/リカルド・チャベス・カスタニェダ/ホルヘ・ボルピ(メキシコ)

ほか、まとめて。
ロベルト・ボラーニョ(チリ)
フェルナンド・イワサキ/イバン・タイス(ペルー)
ホルヘ・フランコ/マリオ・メンドーサ/(コロンビア)
クリスティーナ・リベラ=ガルサ(メキシコ)
ゴンサロ・ガルセス(アルゼンチン)