「シャーロックホームズの冒険」第9巻
■2001.7.25 ハピネット・ピクチャーズ
マスグレーブ家の儀式書 The Musgrave Ritual
■スタッフ
監督:デビッド・カースン
脚本:ジェレミー・ポール
ゲスト:ジェームズ・ヘイゼルダイン(磯部勉)
「ブラントンにできたことなら、われわれにもできる!」
宝物のありかを示す謎の文言。それを見抜いた執事が、失踪を遂げる。果たして彼はどこに?そして宝は??ホームズが儀式書の謎に挑む!
■紹介
ホームズはワトスンを伴い、旧友の屋敷へ休暇に訪れる。その家には博学で知に長けた執事が勤めていた。翌日、その執事は姿を消す。初めは主人に暇を出されたために家を出たのだと思われていたが、続いて婚約者のメイドも失踪を遂げる。執事の解雇の原因となった、家に伝わる儀式書に秘密があるとにらんだホームズは、その解読に乗り出す。
■感想
これは映像として非常に良いです。あの木の下から上を見上げる3人の影なんて、すごくいい。ブラントンのもみあげがいかにも(笑)だし、磯部勉の声もいい。カーデガンを着たマスグレーブ(マイケル・カルバー)が何故か前職の二代目社長にそっくりな点も個人的にGood(笑)!! ラストのレイチェルの姿はオフィーリアそのものですし。美しいですね。
修道院屋敷 The Abbey Grange
■スタッフ
監督:ピーター・ハモンド
脚本:トレバー・ボウエン
ゲスト:アン・ルイーズ・ランバート(香野小百合)
「君は変人のままでいろ…!」
暴虐なる夫と、麗しい夫人。慕情は踏みにじられ、怒りの拳が非道を砕いた。 すべてを見抜いたホームズが、夫人と犯人、そしてワトスンの前で裁決を下す。
■紹介
ケント地方の屋敷で強盗による殺人と思われる事件が起きた。生き残った令夫人は、死んだ夫に虐待を受けていた。夫人の偽証を見抜き、残された手がかりから犯人を突きとめたホームズはその人物を部屋に呼ぶ。告げられた真相と、夫人を前にホームズが下した結論は…。
■感想
麗しの夫人は確かにとても麗しい。と同時に、侮辱するような言葉を吐いた夫に立ち向かって行くあたりは立派。でも…どうも二人のなれそめあたりからロマンチックに過ぎて好きになれない。それでも、ホームズが「この結び目は船乗りだ!」とか言いつつ真犯人を突き止めているあたりは、非常にまっとうにホームズらしい。グラナダ版の演出の問題なんだが…。
今回もホームズは犯人を見逃します。濡れ衣をきせられたのは、名うての強盗一味だし、ホームズが責任をもって彼らに対してのこの事件に関する嫌疑は晴らすと約束しているわけだから、まぁ良いのだが。本当につかまったら、どうするつもりだったのか?「じゃあ真犯人は誰?」って追求されるだろうに…。