「シャーロックホームズの冒険」第7巻
■2001.6.25 ハピネット・ピクチャーズ
最後の事件 The Final Problem
■スタッフ
監督:アラン・グリント
脚本:ジョン・ホークスワース
ゲスト:エリック・ポーター(南原宏治)
「君の真実の友… シャーロック・ホームズ」
両雄並び立たず。常に影の存在だった“犯罪会のナポレオン”が自ら、動く。 稀代の才二人の追走は大陸を駆け、舞台はついに決着の地・ラインバッハへ―
■紹介
ホームズは命を狙われていた。度重なる計画の妨害に業を煮やした犯罪界の黒幕モリアーティー教授がホームズの抹殺に乗り出したのだ。ワトスンと共に一時の逃避行に旅立ったホームズを、執拗に付け狙うモリアーティ。組織を潰され、単身となった彼はついに自らホームズに挑む。果たしてその結末は!
■感想
あまりに有名なホームズの最後…になる筈だった作品。グラナダTVも明らかにヨーロッパロケを敢行したようで、1985年当時では完全にCGとは言えないと思うので、おそらくスタントを使って二人を滝壺の中に落としてるし、悲壮な音楽は流れるし(笑)で、見所はいっぱい。ホームズがどのくらいモリアーティを追いつめたかの下りなどはテンポよくまとめられていて、さすがだと思う。しかし、小学生時分に読んだときは「ホームズが死んじゃった…」というのは、ものすごいショックだった。続きがあるのを知ってほっとしたっけ。当時の読者の不満やさぞ…と思われる。その声に押されて、というのもあるんだと思うが、むしろ他の作品の出来映えの問題もあって、ドイルはホームズを復活させたのかなぁとか思ったりして。
モリアーティ教授は、まぁイメージ通り。ホームズといい、ワトスンといい、本当にいるんだなぁこういう人たち。そのワトソンくんを演じたデビッド・バークは今回で降板し、次の回からはエドワード・ハードウィック。全然違うタイプの役者さんなんだろうけど、雰囲気が似てしまうところがさすがだなと思う。次のワトスンの方が穏やかで良いのだが、年齢がちょっと行き過ぎてる気がする。役者の方はそれぞれの良い点があると思うけど、声優の方は明らかに長門裕之はダメでしたね。しゃべり方が少々乱暴なので、イギリスの紳士っぽくないです。
空き家の怪事件 The Empty House
■スタッフ
監督:ハワード・ベイカー
脚本:ジョン・ホークスワース
ゲスト:パトリック・アレン(坂口芳貞)
「本当に君なのか…? 生きていたのか!」
英雄再び― 深遠なる淵へ姿を消した異才は、今再び友の眼の前に立つ。 ロンドンの暗い霧が、そしてモリアーティーの遺志が彼を呼んだのだ!
■紹介
監察医の仕事に携わるワトスンは不思議な銃撃事件に巡り合う。その現場でレストレード警部と共にホームズを偲ぶ彼だったが、そんな彼の前に、唐突に古本屋の主人が現れる。そしてワトスンの眼前でふいにその装いを解くと―!その正体は滝壺に沈んだはずのホームズであった。しかし喜びも束の間、モリアーティの残党が再び彼を付け狙う…。
■感想
ホームズは空白の3年間、冒険家だったり学者だったり。いずれにせよ探求心の旺盛な彼らしい過ごし方ですな。兄のマイクロフトはホームズの生存を知っていたわけですが、ハドソン夫人も知っていたんでしょうか?ずっとあの部屋を整えていたように見えるんですが。だいたいワトスンもあの部屋に誰か他の人が住んでいるかどうかぐらい調べればわかるでしょうに。とかどうでもいいことにこだわるのは、ワトスンがホームズの生存を自分は知らされていなかったことを拗ねてみせたりするからです。というわけで「帰って来た」ことやその後どうした?という話が中心で、実際の事件の方はわりとどうでもよかったりするのでした。