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戯曲

たそがれて、カサブランカ

初出:1989?
収録:「清水邦夫全仕事1981~1991下」p291~347 河出書房新社 1992.11.30

たそがれて、カサブランカ
【上演データ】
1989(平1)年4月14日~30日
会場:パルコ=フジテレビ提携公演
演出:杉田成道
美術:妹尾河童
照明:谷川富也
音響:高橋巌
衣裳:ピーコ
舞台監督:萬宝浩男
演出助手:石原理江子
制作:山田潤一/横山良多/千葉晋也/小巻健司
出演:田中邦衛/原田美枝子/小堺一機/永島敏行/桜井センリ/他
【あらすじ】
 函館のスナック「カサブランカ」に、かつて有名だったが今ではその存在すら覚えている者のないボードビリアン、年老いた「黄色いコブラ」という渾名の男が住み着いていた。ある日、彼に憧れ、今も尚崇拝し続ける一人の若きボードビリアンがやって来る。
【コメント】
 私が観た中では清水作品を上演した舞台としては最高の失敗作でした。原因はひたすら演出。…というよりはむしろ製作かなぁ。フジテレビが出てきたところでもうダメですね。「優駿」で映画が当たって気をよくしてた杉田成道でしたが、まとめる気が全くない。舞台を創る気が感じられない、緊張感のないどうしようもない演出でした。
 ただでさえオールスターキャストっていうのは散漫になってしまいがちなのに…。生身の田中邦衛はくど過ぎる。その上、小堺一機が出てきてしまうと舞台空間の創造という段階でもうダメなんですよ、全部ぶちこわしちゃって。テレビの「演技」のまま…だったらまだしも、「喋り」のまま舞台に立ったら、そういうことになるのは目に見えているでしょう。原田美枝子と永島敏行の絡みあたりは、まだ良かったんですけど…。
 極端なことを言えば蜷川さんだったら、こんなことには絶対にならなかった。そもそもこんなキャスティングにはしてなかったでしょう。そういう意味で本当に不幸な戯曲でした。違う演出で違うキャストで観ないと、この戯曲の真価は私にはわかりません。
 


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